DEAD OR ALIVE PENICILLIN

天使よ目覚めて……

彼らを初めて意識した時を、はっきりと記憶している。
なぜなら、それは、我が愛しの
BUCK−TICK・FC限定Live
(チケットがカードになっていた、'95「S/N」ツアー中)
大宮ソニックでのことだった。
Liveが終わって、ホールから出ようとした時に配布されたのが・・・
チラシというよりミニパンフレットのようなもの。
FC限定ですから、当然B−Tのものだと思って眺める・・・ん?
「何、これ?」
どういうわけか、それは、PENICILLINでありました。
そして、その第一印象は・・・
「立派なチラシだなぁ。ふ〜ん」

 ※と、余談ではありますが「ペニシリン」と言うものは、私にとって、
  非常に思い出深いものであります。
  それは小学3年生の時、私は盲腸の手術をしました。
  午前中に診察をしてもらって、慢性盲腸だとう診断で、手術をした方が良いと
  言うことになり、急ぐ必要はなかったのですが、先生の都合で、
  いきなり午後に手術と言うことになりました。
  私自身は「ふ〜ん。ちょっと興味津々」と、面白がる程度のおバカさんでしたが(^^;)、
  母が非常に慌てていたのを覚えています。
  で、手術は15分もかからずに無事に終了〜。何のことはなかったのですが・・・
  「ペニシリン」との出会いは、その後に始まりました。

  もともと平熱の高い私は、すぐに37度を超えてしまうのですが・・・
  検温で、37度を超えると、傷口の化膿を防ぐ為に、登場するのが・・・
  はい、「ペニシリン」でありました。
  手術を面白がる位ですから、注射もそんなに苦手と言うわけではありませんでした。
  が、その「ペニシリン」注射だけは、特別に痛かった(^^;)。
  濃く白い液体の入った注射器が迫って来る〜。
  それも、担当の看護婦さんが二人いたのですが、それぞれ痛さが違う(;_;)。
  どちらも笑顔の素敵な、優しい、いい看護婦さんでかわいがってくれたのですが・・・
  一人は、まだ若い看護婦さんで、その痛さは、ズバッとストレート。
  もう一人は、ベテランの看護婦さんで、注射が上手いと評判の人で、
  確かに上手いのでしょうが・・・ジワッと腕の芯の方で疼く感じで〜
  私としては、そんな半端な妙な疼きより、ストレートな痛みの方がまだマシでした。
  とにかく、検温の度に、優しい笑顔で、打たれてしまった「ペニシリン」の白い恐怖(笑)。
  な、為、「ペニシリン」と目にした時、実はそんな思い出が駆け巡って、
  ちょ〜っと、懐かしくもあり、微妙な感覚に教われたのでした。 

それきり・・・特に興味を持つこともなく時は過ぎ去り・・・
再会したのは、やはりB−Tがらみで、ツアーが延期になった時、
他にも目を向けてみようかなと、他のバンドに興味を持ち出し、
そこでPENICILLINに!・・・というのではなく(笑)、
まだまだ道のりは長く、目に止まってしまったのがROUAGEでした。
それで弾みがついた形で、Laputa、MARICE MIZER、
Dir en grey、La’Mule、
SEX MACHINEGUNSなどと手を広げるうちに、
ウチの地域では受信できないTVKをどうにか受信したく、
試行錯誤しているウチに、ノイズワイパーかけまくりで、どうにか、
何となく見れるようになって、何気にやっていたのが、
「PENICILLIN SHOCK」(だったよね?)
でありました。
ちょうど、
「DEAD OR ALIVE」のレコーデイング&プロモ撮り
の風景がフューチャーされていて、
呪文のごとく、サビの同じフレーズを何度も何度も聞かされてしまい・・・(笑)。
頭の中をギタアリフが駆け巡る〜。何かとてもいい感じ(^^)。
そう、「DEAD OR ALIVE」の印象的なイントロギタアリフが、
私とPENICILLINの出逢いだったのでありました。
千聖さん大活躍(笑)。
そう、VocaIはこれからだったのか、まだ入っていなくて、
番組自体にもHAKUEIは欠席で、それが良かったかもしれません(笑)。
それまでは、たま〜に耳に入ってきていたPENICILLINでしたが・・・
どうも、あの、HAKUEIのヴォーカルスタイルが生理的に苦手だったのでした。

そんな理由もあって、その時、千聖の「KICK」もフューチャーされていて、
「おおっ、カッコいい曲じゃん!歌もいいね!
 Vocal、HAKUEIよりこっちでいいじゃん」

と、今、考えると恐ろしいことを、口走ってしまっていました(^^;)。

結局、番組を見たのはその1回限りでしたが、しっかり印象づいたことは確かです。
とは言っても、まだ、CDを買ったりするまでは行かず・・・
またもや、日々は過ぎ去りました・・・

そして、やっと、しっかり目を向けたのは・・・
はい、プライムタイムのTVアニメ
「スゴイぞ!まさるさん」でございました。
最初は、やはり、耳についてヤだった「ロマンス」の歌声が・・・
なぜか、
或る日突然、まるで『天使が降臨した』かのごとく、
「・・・!!!」「これでいいんじゃん!!!」と何かが私の中で、開眼したのです。
そう、HAKUEIの歌声が、いきなり何とも心地良く響いてしまったのです!。

それは、もしかしたら、聞き流していた歌詞をやっと理解したからなのか、
声が気に入ったから、歌詞が入ってくるようになったのか・・・
どちらが先かわかりませんが、多分同時だったように思います。
初CDは、「ロマンス」シングルと言うことになりました。

「♪泣かないで、僕が傍にいるから♪」私の大好きな言葉です。
(ちなみにHAKUEIの歌詞に関しては「勝手に言っちゃってます」頁も参照してくれると嬉しいです)

気に入ってしまえば、行動は早い。
統計だった勉強をしないまま、やたらと出ている音源を、コツコツと収集(笑)

初Liveは、FCに入っている友人に連れて行ってもらっての
中野サンプラザ。
その次は、もう、
舞台「ハムレット」と言うことになりました。
(ちなみに、その友人は、それで上がってしまいましたが(^^;))
その「ハムレット」では、はい、「HAKUEI頁」を参照して下さい(笑)。
PENICILLINと言うよりも、すっかり
HAKUEIファンの出来あがり〜
そして、machineの展開〜。超好み〜。
本家PENICILLINよりも、すっかり
machineの虜

と、言う具合に日々は過ぎ去り・・・
PENICILLINには、HAKUEIがいるからという理由で
Liveに行き続け〜・・・ファンなのかどうか自分でもよく分からず・・・

そうこうしているうちに、
私は、一体、いつ、ちゃんとPENICILLINファンになれたかと言えば・・・
実は、2001年位からだったと思います。
machineがなくなってしまったことも、大きな要因かもしれませんが(笑)。

独立した彼ら、何かが割りと変わって、私には見えた。
そして、やっと
PENICILLIN自体の「強さ」みたいなものを、
感じ取れたと言うか・・・ああ、いいバンドだなぁ〜としみじみ思えたのです。

私が勝手に感じた『彼らの強さ』とは、
真のプライドを持っているのではないかと、思えるところです。
妙な形ばかりのプライドで、虚勢や見栄を張ったり、言い訳したり、逃げたりせず、
その大事な「核」を揺らぐことなく貫き通していることにより、
他の取るに足らぬと思える事には、柔軟に、しなやかに、そして、したたかに、
受け入れ、かつ、受け流してしまえると言う、一見軟弱に見えるものの、
そこにこそ、本当の強さがある。

と、かなり誉め過ぎのような気もしますが(笑)、私はそう思います。
だから、彼らに対して、私は、とても安心しています。
もの凄く、安心しています。
飄々と、独自の道を、悪びれることも、臆することもなく、楽しげに、
(例え、それがどんなに辛く苦しくても、彼らは、それを出すことはない)
進んで行ってくれるのではないかと!

結成10周年!彼らの過去と現在と未来に乾杯!

2002年10月31日